
製造現場 の 紙文化 と 多言語 の 壁 に 挑む、 大手メーカー の デジタル変革
――まずは、プロテリアル様の事業内容と皆様のミッションについて教えてください。
佐藤様:プロテリアルグループは、1910年の創業から100年以上の歴史を持つ素材メーカーです。「高機能材料分野」において世界トップクラスのシェアを持つコア技術を複数有しており、自動車、エレクトロニクス、産業インフラといった多岐にわたるマーケットで事業を展開しています。
私たちが所属するIT推進グループのミッションは、社内のDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進することです。具体的には、各事業部やコーポレート部門が抱える課題をデジタル技術で解決し、業務効率化や生産性向上を実現するためのツール選定、導入、そして現場への定着までを一貫して担っています。
――製造業ならではのDXの難しさはありますか?
佐藤様:製造現場には長年培われた「紙文化」が根強く残っている側面があります。しかしこれからの時代、データ活用を加速させるためには、紙の情報をいかに電子化し障壁を解消していくかが重要です。帳票の電子化やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入など、間接業務から製造現場に至るまで全社的な改革を進めており、今回のNotta導入もそのうちの大きな改革の1つです。
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◆DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
データやデジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセスを変革し、競争上の優位性を確立すること。単なるIT化(デジタル化)を超え、働き方や組織文化そのものを変える取り組みを指す。
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全社 で 月間 約 1万3,000時間。 議事録作成 という 「隠れた生産性課題」
情報システム本部 企画部 IT推進グループ長 佐藤 康之様
――Notta導入以前、どのような課題を感じていたのでしょうか。
赤熊様:最も大きな課題は、会議後の「議事録作成」に伴う膨大な工数でした。社内でパソコンを利用するユーザーは約1万人いますが、会議の数も非常に多く、その記録作業が社員の大きな負担になっていました。
特にリモート会議が主流になってからは、Microsoft Teamsで録画したデータを見返しながら、動画を止めては打ち込み、また止めては打ち込み……という作業を繰り返していました。1つの会議に対して、作成時間は会議時間の1.3倍ほどかかっていたと想定されます。
単純計算で月間約1万3,000時間にも及び、人件費の面でも、社員が本来集中すべきクリエイティブな業務の時間を奪っているという意味でも看過できないものでした。
――定性的な面ではいかがでしたか?
佐藤様:議事録の品質のバラつきや共有の遅れも懸念点でした。作成者によってスピード感が異なるため、数日後にようやく共有されるといったケースや、重要な決定事項が簡潔にまとまっておらず、発言内容を延々と書き連ねただけの「会話録」になってしまうことも想定されました。
本来の議事録とは、参加できなかった人が読んでも即座に要点が理解でき、次のアクションが明確になるものであるべき。なんとか議事録の品質を安定させたいと考えていました。
絶対条件 は 「多言語対応」。 45製品 から 選ばれた Notta の 多言語 文字起こし と 翻訳性能
情報システム本部 企画部 IT推進グループ 主任 赤熊 健年様
――導入にあたっては、かなり入念な比較検討をされたと伺いました。
赤熊様:はい。まずは既存の議事録作成・AI文字起こしツールをリストアップし、45種類ほど候補が挙がりました。そこから「法人利用が可能か」「セキュリティ要件を満たしているか」といった基準で絞り込み、最終的に7種類ほどのツールを詳しく比較しました。
――その中で、最終的にNottaを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。
赤熊様:最大の決め手は、多言語対応の精度、特に「多言語混在会議」への対応力です。当社はグローバルに拠点を展開しているため、日本語と英語や、日本語と中国語の入り混じる会議が頻繁に発生します。多くのツールは「日本語のみ」「英語のみ」しか設定できない中、Nottaは異なる言語が混ざった会話でも高い精度で認識し、リアルタイムで翻訳・文字起こしができました。この点は他社製品と比較しても群を抜いており、唯一無二と言っていいのではないかと思います。
佐々木様:それに加えて、エンタープライズ向けの管理機能とセキュリティの高さも重要でした。1万人規模で導入する場合、誰がどれだけ使っているかの管理や、パブリッククラウドとしての安全性が厳しく問われます。私は社内のパブリッククラウドの審査事務局も担当していますが、Nottaは当社のセキュリティ要件をクリアしていました。
――実際にデモやテストをされた際の印象はいかがでしたか?
佐々木様:正直、驚きましたね。リアルタイムで発言が文字になり、英語の発言が即座に日本語として表示される。英語が苦手な社員であっても、画面を見れば相手が何を話しているのかがリアルタイムで理解できます。これは単なる「議事録ツール」を超えて、グローバルコミュニケーションの壁を壊す「意思疎通の補助ツール」になると確信しました。
赤熊様:上層部への提案の際も、この多言語対応と利便性の高さが非常にポジティブに受け止められました。DXに積極的な経営層からも後押しがあり、スムーズに導入を進められました。
会議終了 → 即時共有 へ 劇的な プロセス 変化 で 月間 1,000時間 の 削減へ
情報システム本部 企画部 IT推進グループ 主任技師 佐々木 剛様
――現在、Nottaをどのように活用されていますか?
赤熊様:現在は国内外のリモート会議を中心に活用しています。直近のデータでは、月間の総利用時間が2,000時間を超える月もあり、非常に高い頻度で社内で活用されています。
佐々木様:業務のプロセス自体が劇的に変わりました。以前は「会議終了→時間をかけて作成→上司の承認→共有」という流れでしたが、今は会議が終わった瞬間に要約をMicrosoft Teamsのチャットに貼り付けて共有、というスタイルも生まれつつあります。会議に出られなかった上長も即座に要点を確認できるため、意思決定のスピードが格段に上がりました。
――特に評価が高い機能はありますか?
赤熊様:なんといっても「AI要約機能」です。文字起こし自体にはどうしても多少の誤変換が含まれることがありますが、AI要約を通すと、前後の文脈から内容が補正され、非常に綺麗な日本語で要点がまとまります。社内ユーザーからも「要約のクオリティが想像以上に高い」と驚きの声が多く上がっています。
佐々木様:専門用語への対応もスムーズです。当社特有の単語や人名は「単語登録機能」を活用することで、精度をさらに高めることができています。また、最近は会議だけでなく、ベテランのノウハウを記録してマニュアル作成に活かすなど、応用的な使い方のアイデアも現場から出てきています。
――当初の課題だった「工数削減」の効果はいかがでしょうか。
赤熊様:感覚的には、議事録作成にかかる時間は従来の半分以下になっており、月間で約1,000時間の削減効果が出ている計算です。空いた時間をより付加価値の高い戦略立案や現場改善に充てられるようになった意義は非常に大きいです。
AI が 「ファシリテーター」 になる 未来へ

――今後、Nottaに期待することや、さらに進めていきたい活用法はありますか?
赤熊様:ツール管理者としての視点では、利用状況をもっと詳細に分析したいと考えています。Web版とモバイルアプリ版の利用比率などが可視化されれば、まだ活用が進んでいない層へのアプローチや、モバイル活用の説明会など、より効果的な展開施策を打つことができます。
佐々木様:個人的には、AIが会議の「ファシリテーター」を補助するような機能に期待しています。例えばあらかじめ設定した「会議のゴール」と現状の議論をAIが比較し、「話が脱線していますよ」と主催者にアラートを出してくれたり、「タイムテーブルより5分遅れています」と教えてくれたりする機能です。
日本の会議は脱線しがちですが、発言している人の話を遮るのは勇気がいりますよね。そこをAIが中立的に「時間です」と伝えてくれることで、会議の効率はさらに高まるはずです。
――最後に、皆様が目指す「DXの理想形」についてお聞かせください。
佐々木様:単にツールを導入するのではなく、社員がより付加価値の高い業務に注力できる環境を作ることが私たちの目的です。議事録作成のような定型的な『作業』はツールに任せて自動化を進め、そこで生まれた時間を本来の業務である判断や改善に充てていく。こうした積み重ねが、現場の生産性を高めることにつながると考えています。
佐藤様:Nottaをはじめとする最新のテクノロジーを、いかに日々の業務にフィットさせ定着させていけるかが、組織全体の生産性や対応力の向上につながると考えています。今回の導入も、私たちが進めるDX推進に向けた重要なステップの1つ。これからも現場の課題解決に寄り添いながら、全社的な変革をさらに加速させていきたいですね。

株式会社 プロテリアル
手作業で議事録作成を行っていたため、全社的に膨大な時間(試算月約1.3万時間)を費やしていた。
議事録担当者によって内容の抜け漏れ・質にバラつきがあり、共有の遅れも懸念されていた。
海外拠点との会議で多言語(日本語・英語・中国語等)が混在し、会議中の内容把握や正確な記録を残す難易度が高かった。
45製品の比較から、唯一無二ともいえる圧倒的な多言語対応力と要約の精度を評価し「Notta」を導入。
1万人規模の利用を想定し、高度な管理機能と厳格なセキュリティ要件を満たすプランを採用。
業界特有の専門用語や社内独自のシステム名を辞書登録し、精度の更なる向上を図った。
会議終了後すぐに生成されるAI要約をTeams等で即時共有する新しい業務プロセスが生まれた。
議事録作成時間を50%以上削減し、月間約1,000時間を付加価値の高い業務へシフトすることに成功。目標の月間3,000時間削減にも大きく近付いた。
リアルタイム翻訳により、個々の社員の英語力にかかわらず、海外拠点とのスムーズな意思疎 通・情報理解が実現した。
会議直後の要約共有により、意思決定とネクストアクションのスピード向上も期待できるようになった。
誰が作成しても要点が明確な議事録が残るようになり、情報の品質が安定・標準化された。

