授業支援システム

授業支援システムとは?メリットや注意点、おすすめツール10選を紹介

現代の教育現場では、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を用いた授業支援システムの活用が急速に普及しています。授業支援システムは、教師が授業をより効率的に進めるためのさまざまな機能を提供するほか、生徒の学習体験向上にも役立ちます。

この記事では、授業支援ツールの特徴やメリット・デメリット、注意点について詳しく解説します。また、おすすめの授業支援システム10選を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

授業支援システムとは?

授業支援システムとは、ICTを用いて教師の授業運営と生徒の学びの両方をサポートするためのシステムの総称です。「授業支援ツール」「授業支援クラウド」「オンライン授業ツール」などと呼ばれることもあります。

2019年に文部科学省が「GIGAスクール構想」を打ち出したことが、ICT教育を急速に普及させるきっかけとなりました。GIGAスクール構想とは、全国の児童・生徒1人に1台のPCと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組みです。

このような背景もあり、新たな教育体制をサポートする役割として授業支援システムが注目を集めています。

 

授業支援システムの特徴

授業支援システムはICT技術を活用したツールですが、具体的には以下のような特徴があります。

  • 教師と生徒一人ひとりがタブレットやPCを使用して授業を進める

  • 課題テンプレートが用意されていることが多く、授業の準備を効率化できる

  • リアルタイムで出席管理や学習進捗の確認ができ、授業を進行しやすい

  • 掲示板やチャット機能の活用により、生徒とスムーズなコミュニケーションが取れる

  • テストやアンケート機能が豊富で、生徒の評価をサポートする

  • ビデオ通話機能など、オンライン授業に対応している

授業支援システムのメリットとデメリット

授業支援システムの導入により利便性が上がり、これまでの授業よりも多くのメリットが期待できる一方で、デメリットもあります。それぞれ詳しく解説します。

授業支援システムのメリット

効率的に授業を進められる

授業支援システムの導入により、教師は授業の準備に必要な手間や時間を節約することができ、効率的に授業を進められます。たとえば今まで紙で用意していた教材や連絡事項を、オンラインで配信・共有して無駄な時間を省くことで、授業そのものに集中して品質を高めることが可能です。

一人ひとりに合わせた指導ができる

生徒個人の成績や学習状況がデータとしてシステム上で可視化されることにより、一人ひとりの状況が把握しやすくなり、個人に合わせた授業や指導が行えるようになります。また生徒とのコミュニケーションがスムーズになることで、教師は生徒の理解度や興味関心を把握しやすくなるメリットもあります。

教育育現場の多様化に対応できる

タブレットやPCなどのデバイスとインターネット環境があればどこでも授業を受けられるため、オンライン授業に対応しやすいです。そのため遠隔地に住む人や外出が難しい人など、さまざまなケースに対応した授業を実施できます。

評価やフィードバックを行いやすい

リアルタイムでの学習状況や過去のテスト結果など、データを蓄積して一覧できるため正確な評価に役立ちます。一人ひとりに合わせた個別のアドバイスなども行いやすくなるでしょう。生徒も自身の学習状況を容易に振り返ることができ、自己評価を行いやすくなります。

授業支援システムのデメリット

IT知識が求められる

授業支援システムを利用するには、基本的なIT知識が必要です。もし、まったくIT知識がない生徒がいれば、それだけで適切な教育を受けることができなくなってしまいます。授業支援システムを導入する際は、基本的なIT知識の教育から始めるべきかもしれません。

適応するのに時間がかかる

授業支援システムは便利な一方で、慣れるまでに時間がかかる場合もあります。まずは教師が導入前にしっかりと使用して機能を理解し、生徒へ使い方をレクチャーする必要があります。また、使い方がわからない際に質問しやすい環境を作っておくことも重要です。

 

授業支援システムの選び方

授業支線システムにはさまざまな種類があるため、どれが適しているのか悩んでしまうかもしれません。ここでは、授業支線システムを選ぶ際に大切なポイントについて解説します。

目的に合った機能があるか

授業支援システムには、教材の配信・共有、授業の進行管理、生徒とのコミュニケーション、評価などさまざまな機能があります。まずは授業支援システムを導入する目的を明確にした上で、それを満たす機能が備わっている授業支援システムを選択しましょう。

ユーザビリティが高いか

授業支援システムは教師と生徒が継続的に使用します。そのため、使いやすさは重要です。

導入前に画面の見やすさや操作性、機能の使いやすさに問題はないか確認しておきましょう。

セキュリティが確保されているか

授業支援システムには、生徒の個人情報や評価結果など、機密性の高い情報が含まれます。そのため、外部に漏れることのないよう高いセキュリティが確保されているかも重要なポイントとなります。各システムのセキュリティ対策については必ず事前に確認しておきましょう。

 

おすすめの授業支援システム10選

授業支援システムにはさまざまな製品があります。ここでは、特におすすめできる代表的な授業支援システムを10製品紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

Google Workspace for Education

Google Workspace for Education

Google Workspace for Educationは、Googleのツールを組み合わせて教育環境を強化するプロダクトです。

Google Workspace for Educationは、教育現場での指導の効率化や安全な学習環境の維持を目的としてカスタマイズされたGoogleツールのセットです。GmailやGoogle Meetなど、教育機関内で生徒と教師がオンライン上でコミュニケーションをとりやすく、指導を強化するために有効なツールが提供されています。Googleのツールを使い慣れている方には最適な授業支援システムです。

Google Workspace for Education では、生徒が個人で文書作成などを行うことはもちろん、複数人で共同編集ができるため、コラボレーションできることも特徴です。学習管理アプリのGoogle Classroomも含まれるため、コミュニケーションを活性化できます。

メリット:

  • 文書作成やコミュニケーションなど、教育現場に必要なツールが幅広く揃っている

  • ツール同士が連携できるため、授業や管理を効率化できる

デメリット:

  • 基本的にインターネット接続が必要なため、オフラインでは機能が制限される

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • Google Workspace for Education Fundamentals:無料

  • Google Workspace for Education Standard(セキュリティ強化):要問い合わせ

  • Teaching and Learning Upgrade(機能強化):要問い合わせ

  • Google Workspace for Education Plus(機能強化+サポート有):要問い合わせ

Microsoft teams for Education

Microsoft teams for Education

Microsoft teams for Educationは、効果的な学習をすべてひとつの場所で行いたい方に最適です。

Microsoft teams for Educationは、シンプルで使いやすいコミュニケーションツールのMicrosft Teamsを、教育機関向けに機能を拡充したものです。通常のTeamsの機能に課題機能・クラステンプレート機能・クラスノートブック機能が搭載されています。Teamsと教育現場に必要なOffice 365アプリを連携することもでき、教材の配布や課題の提出・採点などを一つの場所にまとめることで、教育コラボレーションを容易にします。

また、教員同士での情報・資料共有をTeams上で一元管理することで利便性や生産性の向上にも役立つでしょう。授業の録画などもTeamsで管理できるため、予習・復習も行いやすいことが特徴です。

メリット:

  • TeamsとOffice 365アプリを連携することで学習をスムーズに行える

  • 情報や資料を一元管理して業務効率を上げる

デメリット:

  • 無料プランでは機能が制限される

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • Office365 A1 :無料

  • Office365 A3(A1の機能+Officeアプリ):要問い合わせ

  • Office365 A5(A3の機能+Power BI):要問い合わせ

Notta

Notta

Nottaは、授業内容を正確に記録してポイントをマークできるアプリで、学習効率を高めたい方におすすめです。

Nottaは自動的に音声の文字起こしを行うツールです。1時間の音声をたった5分で正確に文字起こしします。授業の音声を自動でテキスト化するため、「授業中にノートを取るのが難しい」「メモに気を取られず、授業を集中して聞きたい」という方に最適です。

Nottaの文字起こしはリアルタイムだけでなく、音声ファイルのインポートやオンラインミーティングにも対応しています。あらゆる授業の文字起こしをNorraに任せることで、授業の内容に集中して学習効率を高めることが可能です。また、文字起こしの最中にタグ付けやハイライトもできるため、重要なポイントをマークできます。さらにデータの共有や共同編集も簡単にできるため、グループでの作業にも最適です。

メリット:

  • 授業の音声を正確に文字起こしできる

  • テキストデータにタグ付けやハイライトができる

デメリット:

  • 無料プランでは機能が制限される

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • 無料(120 分 / 月、リアルタイム文字起こし:1回につき3分まで、音声ファイルの文字起こし:1回につき5分まで

  • プレミアム(1,800 分 / 月):¥1,200/ 月

  • チーム:¥6,210/ 月/ 2ユーザー

    議事録は文字起こしツールを使って効率的に作成しよう!

    Nottaは日本語に特化した国内最先端AI音声文字起こしツールです。

school Takt(スクールタクト)

school Takt(スクールタクト)

school Takt(スクールタクト)は、授業支援システムの使いやすさを重視する方におすすめです。

school Takt(スクールタクト)は、機種を問わずにICTを活用した授業ができる授業支援クラウドです。ICT教育がうまく進まない教育現場を支援する目的で作られたシステムで、ICTに苦手意識のある方でもすぐに活用できる圧倒的な使いやすさが特徴です。

一斉授業・協働学習・反転授業など、各教師が実現したい授業スタイルに幅広く対応できます。さらに、オンラインとオフラインを融合した授業も可能です。school Taktはさまざまな教育実証プログラムにも採択されており、全国2000校以上の導入実績を誇ります。実績と安心感を求める方には最適の授業支援システムです。

メリット:

  • ICTに苦手意識のある方でもすぐに導入できる操作性

  • 教師の声を反映させた直感的な操作画面により、 安心かつ質の高い授業を実現

デメリット:

  • 最低契約アカウント数は10アカウントで、それ以下は未対応

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • 要問い合わせ

MetaMoJi ClassRoom

MetaMoJi ClassRoom

MetaMoJi ClassRoomは、リアルタイムで学習状況を把握できるシステムをお探しの方に最適です。

MetaMoJi ClassRoomは、教師がリアルタイムで生徒の学習状況を把握できる授業支援システムです。一斉学習・個別学習・グループ学習などの授業シーンに合わせて授業ノートを作成でき、まるで紙に書いているかのような自然な感覚で編集ができます。

個別学習では生徒全員の学習状況を教師の手元でモニタリングし、各生徒の画面に入って個別に指導できることが特徴です。協働学習ではグループでワークシートを共有して協働作業ができます。オンライン授業にも対応しているため、さまざまな場面での活用が可能です。

メリット:

  • 教師の手元で生徒全員の学習状況をリアルタイムで把握できる

  • 一斉学習、個別学習、グループ学習などさまざまな授業スタイルに対応

デメリット:

  • 無料プランは無し

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • 1端末あたり4,800円/年

SKYMENU Cloud

SKYMENU Cloud

SKYMENU Cloudは、主体的な学びや対話的な深い学び目指している方に向いています。

SKYMENU Cloudは、1人1台端末の日常的な活用を支援する授業支援システムです。タブレット端末を使用した簡単で使いやすい直感的な操作画面で、学校と家庭の連携をサポートします。授業で使うものをまとめ、教材や作品を一元管理することで教員の負担を軽減することも可能です。

また、発達段階や習熟度に合わせてログイン方法が選べることも特徴で、タブレットやPCの操作に不慣れな小学校低学年の生徒でも簡単に使用できます。さらにフリーハンドで線や図形が描画できるノート機能など、生徒一人ひとりが試行錯誤しながら考えをまとめられる工夫が多くされています。

メリット:

  • 低学年でも操作できるよう、発達段階や習熟度に合わせてログイン方法が選べる

  • ノート機能やプレゼン機能などが搭載されており、考える力や伝える力を育む

デメリット:

  • 無料プランは無し

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:要問い合わせ

NetSupport School

NetSupport School

NetSupport Schoolは、簡単かつコストを抑えて授業支援システムを導入したい方に最適です。

NetSupport Schoolは、教師のニーズを満たしあらゆる学習スタイルをサポートする、教育や研修、トレーニングのための授業支援システムです。生徒の出席確認や教材の一斉配布、教師と生徒が共有できるホワイトボードなど、効率的に授業を進める機能が揃っています。また、生徒端末を監視して制御することも可能です。オンラインヘルプやチャット機能も搭載されているため、生徒へのスムーズなフォローができます。

特徴はPCにインストールするダウンロード型で、買い切り型のライセンス体系のため長く使用する環境で導入コストを抑えたい場合に向いています。

メリット:

  • 買い切り型のライセンス体系

  • 30日無料で使用できる体験版がある

デメリット:

  • PCへのインストール作業を行う必要がある

対応OS:Windows、MacOS

料金:

  • 1- 99ライセンス〜:単価5,304円+年間保守単価1,060円〜

InterCLASS

InterCLASS

InterCLASSは、PC教室向けの授業支援システムを探している方におすすめです。

InterCLASSはPC教室向けの授業支援システムで、学習の定着から評価までトータルで教師をサポートします。普通教室と連携し、学習の振り返りをシステムで分析することにより効率的に次の指導へつなげられることが特徴です。

インターネットの閲覧禁止や生徒画面のブラックアウト、ドラッグ&ドロップでのファイルの一斉配信など、効率的に授業を進める機能が充実しています。またグループ内の生徒と教師でひとつの用紙(デジタルもぞうし)を共有し、画像や文字を同時に描く機能はコミュニケーション能力・チームワークなどを強化できます。普通教室と連携して、学習をより効率的かつ深めることのできる授業支援システムです。

メリット:

  • 普通教室との連携によりトータルで教師をサポートする

  • 効率的な授業を実現するための機能が充実している

デメリット:

  • 対応OSはWindowsのみ

対応OS:Windows

料金:

  • 生徒20台購入時:¥610,000

  • 生徒40台購入時:¥890,000

  • 生徒60台購入時:¥1,250,000

eboard

eboard

eboardは、公立学校や非営利活動において無料で利用できる学習支援システムを導入したい方に最適です。

eboardは「どんな環境でも、学びのチャンスを届けたい」という想いのもと個人、公立学校・非営利活動での利用に限り初期費用・利用料無料で提供される授業支援システムです。映像授業とデジタルドリルを活用し、教育現場や生徒に合わせた授業をサポートします。

2,000本の映像授業と10,000問のデジタルドリルで「理解+定着」をサポートするため、生徒一人で学習することが可能です。勉強が苦手な子を想定して教材が作られているため、くだけた口調で親しみやすく、一つひとつ丁寧に解説されています。さまざまな理由で学校で授業が受けられない生徒に対して、いつでもどこでも学びをサポートする授業支援システムです。

メリット:

  • 初期費用・利用料無料(個人、公立学校・非営利活動での利用に限る)

  • 映像授業とデジタルドリルの組み合わせで理解+定着をサポート

デメリット:

  • ビデオ通話機能など、コミュニケーション機能は無し

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • 無料(個人、公立学校・非営利活動での利用に限る)

ロイロノート SCHOOL

ロイロノート SCHOOL

ロイロノート SCHOOLは、生徒が主体的に行うクリエイティブな授業を実現したい方におすすめです。

ロイロノート SCHOOLは、思考を可視化して、思考・判断・表現を育成する機能が充実した授業支援システムです。教材配布や回収した回答の一覧表示、共有などにより生徒同士で教え合う双方向授業を実現します。また、写真・動画・音声・PDFなどの編集が自由自在にできるため、簡単に資料作成ができることも特徴です。

さらに、教師は生徒の画面ロックや生徒同士のデータ交換制御、やり取り履歴を確認できるためクラス管理を容易にすることも可能です。自分の考えをまとめてプレゼンする能力や思考力を強化するための授業を行いたい方に最適です。

メリット:

  • 回答を共有して生徒同士で学び合うなど、双方向授業ができる

  • メディア編集やプレゼン資料作成機能などで、自身の考えをまとめて発表できる

デメリット:

  • ビデオ通話機能などは無し

対応OS:Windows、MacOS、iOS、Android

料金:

  • 教師アカウント:無料

  • 生徒アカウント:要問い合わせ

授業支援システムを導入する際の注意点

導入・運用コストがかかる

授業支援システムは無料で利用できるものもありますが、必要な機能を求める場合、導入や運用に一定のコストがかかることが多いです。政府の補助金制度などもありますが、導入前に料金を確認し、予算について検討しておきましょう。

トラブル発生時の対応

システムの障害やインターネット環境のトラブルなどが発生した場合、授業の進行に影響を及ぼす場合があります。こうした事態を事前に想定しておき、連絡手段や対応策などを設定して生徒にも周知しておく必要があります。

ルールづくりが必要

集団での授業を行ううえで、生徒がいたずらなどをしないようルールを設定することも大切です。他校などの導入事例を参考にすることも効果的でしょう。また、生徒の画面確認・ロックやWebフィルタリングなど制御機能が搭載されたシステムもあるので、必要に応じて選択するのもおすすめです。

まとめ

ICT教育をサポートする目的で、​​授業支援システムを導入する教育現場が増えています。授業支援システムを活用することで、授業の効率化や適正な評価など、さまざまなメリットが期待されるからです。

たくさんの授業支援システムがあるため、特徴や選び方のポイントを理解して目的に合ったものを選びましょう。ぜひ今回ご紹介した注意点なども参考に、教育現場で授業支援システムを活用してください。

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