
会議中 に ふと 感じた のは ディスカッション に 集中 できていない 自分
Notta 導入 に至った 経緯 を お伺い しても よろしい でしょうか。
長澤さん:私は大学病院にて、腎臓・透析の専門医、指導医として日々腎臓・高血圧疾患に立ち向かっています。また、執筆業やさまざまな媒体を通して医療啓発も行っています。
Notta導入のきっかけは、これまで手書きで行っていた会議の議事録作成やメモ書きを録画する形式で記録に残した方が良い、会議に十分に集中できていないと、ふと感じたことですね。良いソフトやサービスがないか調べて、まずは無料で試してみようと思い使い始めました。
Nottaを試した際、文字起こしの精度が納得できるものであり、十分に満足できるものだったので、そのまま使い続けています。
本来 の ディスカッション へ 戻る こと が できた
Notta 導入後 の 変化 を 教えて いただけます でしょうか。
長澤さん:Notta導入後は、Web会議は基本的にNottaを入れて記録してもらうようになりました。
先ほど話したように、これまでは議事録やメモを手書きやPCで行っていました。会議中、本来はディスカッションに集中しなければならない。しかし、ディスカッションの内容を思い出しつつ手書きで書いていくため、頭のリソースが割かれてしまい、会議に集中しきれていなかったです。
Notta導入後は、会議中に手を動かす必要がなくなり、より集中してディスカッションに望めるようになったのが大きいです。
Notta は 文字起こし だけでなく AI要約 も 優秀
Notta 導入 の 決め手 になった もの や 導入 に際して 苦労した こと は ありましたか。
長澤さん:まずは無料からお試しして、すぐに有料版に移行しました。満足できる文字起こし精度だっただけでなく、AIによる要約機能が優秀だと感じています。
的確にキーワードを拾って要約しているアルゴリズムが組まれていると感じられますね。よく、AI要約で出力された文章を、別媒体のサマリーとして利用しています。
私たちの分野が医療系ということもあり、テクニカルターム(専門用語)部分の文字起こしは正確性に欠けてしまいますが、サマライズ(要約)する部分は非常に優秀だと思います。
あと、話者分離機能も便利ですね。3,4人ぐらいのディスカッションならかなり上手に話者分離をしてくれている。
医療現場 の ような 特殊 な 環境下 への 展開 について
その他 医師 や 医療業務 の 展開 は いかが でしょうか。
長澤さん:医療現場では仕事で使う端末が複数あり、Nottaを入れている自前のパソコン以外にも、例えば電子カルテを書くことができる端末があります。
このような独自ネットワークが構築されている、もしくはスタンドアロ-ン( stand-alone)タイプのシステムには、現状Nottaを取り入れることができません。医療業務にNottaを取り入れるにはまだ越えなければならない壁がいくつかあると考えていますスタンドアロ-ン( stand-alone)ゆえセキュリティも高いので、外部のネットを介する形は取りづらい。
電子カルテを例に出しましたが、診察室で医師と患者が普段会話している速度は、1分間で400字前後の速度、普通の人が話すスピードですね。医師はこのスピードで会話しながらカルテに必要事項を取捨選択してから書き出しています。
仮にAIが同じスピードで文字起こしを行い、カルテ記入に必要なものだけを抽出して書き出す、という使い方ができるようになれば、非常に多くの医師の助けとなるでしょう。医師の中にはタイピングに慣れていない人もいて、電子カルテの記入がボトルネックのひとつになってしまっている人も少なくないです。
まだまだ改善・整備し ていかなければならないことは多いと思いますが、医療現場にもっと広がっていけたら嬉しいですね。
Notta は アーカイブ とする こと が できる
Notta の その他機能、 例えば カスタム テンプレート など は 利用 されて いますか。
長澤さん:録音・録画という使い方以外はほとんどしていないです。そして、カスタムテンプレートなど文字起こしに付随した機能もあまり利用していません。
単語登録機能とかも少し試しましたが、もともとテクニカルタームだらけの業界で登録しなければならない単語が多すぎるだけでなく、あくまで録画によるメモ代わりという位置付けで使用してしまっているため、優先度が低い機能となってしまいました。
現時点で医療分野執筆や会議などにおける文字起こしは、きれいな文章にすることを重要ではなく、あくまで補助的な役割と捉えています。
それよりも、録音・録画で手間のかからない記録、およびテキスト化されることで音声ファイルのキーワード検索ができること、この2点が重要だという認識しています。
これは学生にもNottaを勧めたい理由にもなっています。例えば、講義を録画してNottaで文字起こししておけば、気になる箇所をキーワード検索ですぐに見直せます。
ただの録画映像だと、講義内容を思い出しながら経過時間にあたりをつけ、再生しながら探さなければなりません。一方で、Nottaならテキスト化されているのでキーワード検索ですぐに見直したい場所を探せます。
Nottaで記録を撮り、全てのデータをアーカイブしておけば、いつでも簡単に見返せる自分だけの情報源を構築できます。このアーカイブだけで十分な価値がありますよね。
分からないところを先生に聞く前にアーカイブで確認しなおせるので、聞きに行く手間も省けますし、先生ももう一度説明する手間が省けて、両者共に時間節約が可能です。
ぜひ、学生にもっと使ってほしいですね。
文字起こし 以外 の 機能・性能 にも 目 を 向けて ほしい
Notta に対する 要望 など が あれば、 教えて いただけない でしょうか。
長澤さん:Nottaは音声ファイルや動画ファイルなどを読み込んで文字起こししてくれますが、OCRのように、PDFやその他ファイルも読み込んでテキスト化してくれると非常に良いと思います。関連資料をまとめて管理出来ると非常に楽になるはずです。
ほかにも、メモ帳アプリに近いものではありますが、アウトプットの際の機能充実をお願いしたいです。例えば、保存時のタグ付け機能のように、キーワードをつけて保存できるような機能が追加されると、より使い勝手がよくなると思っています。
また、Nottaに限らず多くの文字起こし・議事録作成ツールで言われているのが「より精度の高い文字起こしを目指す」です。私は少し考え方が異なっています。
医療といった専門的な領域では、話し言葉と書き言葉で明確に異なる言葉を用いることがほとんどです。患者を相手に話す言葉とカルテに書く言葉が異なるように、書類にしろ書籍にしろ正確な文字起こしでつくられた文章を、そのまま使うことはまずできないです。
文字起こし 機能は、言うなれば素起こしです。たとえ自動でケバ取りされて「あー」とか「えー」といったフィラーが省かれた状態でアウトプットされても、医療の現場では整文の段階で異なる文章に書き直す必要がある。そのため、文字起こし精度だけに目を向けるのではなく、他の機能も充実させていってほしいと願っています。