
中期経営計画 のもと DX推進室 が 発足。 まず 目指したのは、 会議 にかかる 工数 の 削減
――まずは、御社の事業内容を教えてください。
髙橋様:当社は、商業施設を中心とした空間づくりを手がけています。一般的には設計・施工・営業と担当が分かれることが多いのですが、私たちは一人の担当者・一つのチームがそれらを一貫して担うことを大切にしています。もともとは商業施設に入るテナント様からのご依頼が中心でしたが、今はオフィスやホテルなど、さまざまな領域へと活動の幅を広げています。
企画の段階から竣工まで、長いものだと2〜3年。お客様と会話を重ねながら形にしていきます。
経営統括本部 デジタル推進室 DX推進室 室長 髙橋 雅裕様
――DX推進室はどのような経緯で立ち上がったのでしょうか。
髙橋様:会社として「DX推進」を中期経営計画に盛り込む検討を始めたのが2025年で、DX推進室が立ち上がって本格的に動き出したのが2026年1月です。私たちの役割は、全社のDX推進です。
それ以前は、私は営業部に所属し空間づくりに携わりながら、DX委員会と兼務して活動していました。営業活動に必要なツールは現場から声が上がることが多いため、「このツールを入れたい」「こうやって業務を改善したい」とボトムアップで提案する、DXの草の根的な活動をしていたんです。そうした提案がどんどん増えていたタイミングで、会社としてDX推進室を立ち上げることになり、「私がやります」と手を挙げました。
DX推進の取り組みのなかで、Nottaに一番期待したのは工数削減です。空間づくりはクライアントワークが中心なので、会議や議事録作成に多くの時間が掛かります。お客様への活動の質は落とさず、そこにかかる工数はできるだけ減らしたい。そんな考えから、Nottaの活用を始めました。
スペース本社 オフィス
本部 ごとに 進んでいた ツール活用を、 全社 の 「記録を残し、 活かす」 文化へ
――Notta導入前には、どのような課題があったのでしょうか。
髙橋様:当社は東京・名古屋・大阪・福岡の4つの本部があり、それぞれが権限を持って事業を推進しながら、各本部にDX推進室の兼任メンバーも置いています。
現場の判断で新しいツールを取り入れやすい環境なので、議事録ツールも部門ごとにさまざまなものが試されていたんです。2025年の段階では、経営陣からすると「一体どのツールがいいの?」という状況でした。実はNottaも、一部の社員がすでにトライアルで使っていたんです。それを整理して、会社として正式に導入したのが今回の取り組みです。
――当時、議事録はどのように作られていたのですか。
髙橋様:正式な議事録を作成していたのは、お客様から記録を求められるプロジェクトと、社内で記録を残すことが決まっている会議です。プロジェクトの議事録は、プロジェクトマネージャーがWordで作成して関係者に共有していました。
それ以外にも、スタッフが自主的に議事録を作っているケースがありましたが、作り方は人によってさまざまだったんです。
――議事録の作成には、どのくらいの時間がかかっていましたか。
髙橋様:打ち合わせの倍くらいの時間がかかることもありました。スマートフォンで録音して、WordやExcelに一から書き起こすとなると、それだけで会議と同じくらいの時間がかかります。さらに聞き逃したところがあれば、また録音を聞き直して訂正する。文字起こしツールをまったく使っていなかった人も多かったので、その負担はかなり大きかったと思います。
Notta を 選んだ 決め手 は、 他社サービス と比べて 見えた 「使いやすさ」
――導入にあたって、どのくらいのサービスを比較されましたか。
髙橋様:社内ですでに使われていたものも含め、国内外の5社を比較しました。
――その中からNottaを選んだ決め手は何だったのでしょうか。
髙橋様:一言で言うなら、使いやすさと価格のバランスです。トライアル参加者からも「一番使いやすい」という意見が多かったですね。要約の精度も評価したポイントです。
――検討から導入にかけてのサポートはいかがでしたか。
髙橋様:問い合わせの際に、こちらの意図を汲んでスピーディーに対応していただけたのは大きかったです。導入時の初期設定もしっかりサポートしていただきましたし、トライアルについても柔軟に提案いただきました。
中本様:当社の状況に合わせて、3カ月間のトライアル期間を設けて効果を検証したうえで、本格導入を決めることができました。
経営統括本部 デジタル推進室 DX推進室 チーフ 中本 早紀様
3カ月 の トライアル と 「実演」 で、 経営陣 の 納得 を 得る
――いきなりの全社導入はハードルが高いと思います。トライアルはどのように進められたのでしょうか。
髙橋様:まず、社内で使われている議事録ツールを洗い出し、各サービスのコストと使い勝手を3段階で評価したうえで、「このサービスで3カ月間、本当にニーズがあるかをトライアルします」という大筋を経営陣に伝えました。
そのうえで、トライアル参加希望者を募りました。その際、トライアル期間中の費用は全社で負担し、各プロジェクトには負担がないこと、そしてあくまで導入を検討するためのトライアルであることを、しっかり伝えています。その結果、約250名が手を挙げてくれて、トライアル期間中は私たちがその250名をサポートしました。終了後は結果を再び経営陣に報告し、現場にきちんとニーズがあることを示しました。
――トライアル参加者の反応はいかがでしたか。
髙橋様:満足度は高かったと思います。「助かった」と声をかけられることも多くて、現場が本当に助かったという実感があります。
アンケートでは、議事録作成にかかる時間が約50%短縮できたという結果が出ました。そのまま使える議事録もありますし、少し手直しして社内に共有するものもあります。そして何より、今まで残されていなかった議事録が残るようになったのが大きな変化です。
――全社導入に向けて経営陣にプレゼンする際、重視したポイントを教えてください。
髙橋様:まずは、実際にどういうものが出来上がるのかを画面で実演して見せることです。自分でいろいろなツールを使っていると、相手もわかっているつもりになりがちなのですが、何を入力すると何が出てくるのかを実際に見せないと、なかなか伝わりません。社内会議でNottaを使い、どのように記録されるかを見てもらいました。そこで肌感をつかんでもらえたのはよかったと思います。
費用対効果だけではなく、会社としてAIを活用する文化や基盤を整えていくことも重要な目的の一つだということを伝えました。AIをめぐる情報は日々目まぐるしく変わっていて、1年後に状況がどうなっているかはわかりません。だからこそ、まずは今必要なものをきちんと入れて、時代に合わせて柔軟に対応していく。そうした姿勢でいたことも、導入のハードルを下げられた理由だと思います。
部署単位 の ワークスペース 設計 と マニュアル で、 全社 に 定着させる
――現在のNottaの利用状況を教えてください。
髙橋様:アカウントは約1,000名分で、月の利用時間はおよそ1,500時間。制作工場など、会議の機会が少ない部署ではあまり使われていませんが、企画・設計部門や、議事録を残す必要があるプロジェクトを担当するチームなど、打ち合わせの多い部署で特によく使われています。
Nottaのカスタマーサクセスから毎月いただいているレポートは、部署ごとの傾向がよく見えるので活用しています。
――アクセス権限を細かく設計されていると伺いました。
中本様:全社で一つのワークスペースを使い、その中のフォルダを「本部」「事業部」「部」の3層構造で社員に展開しました。本部と事業部、部のフォルダは私たちDX推進室が作成・管理し、その中に各社員が自由にプロジェクト・案件のフォルダを作成できる運用にしています。
権限は個人ではなく部署単位で付与しているので、共有範囲が明確になり、管理もしやすくなりました。
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ワークスペースとは:Nottaを組織で使うための共有スペースのこと。メンバーやグループごとに閲覧・編集の権限を設定でき、自分が参加していない会議の記録も、権限の範囲内で確認することができます。
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――会議の記録の共有については、どのような考え方で設計されましたか。
中本様:事業部内で業務のフォローに入ることもあると思うので、事業部内であればお互いのフォルダを見られるようにしました。
また、本部の責任者は基本的に所属する事業部の全フォルダを見られるようにしています。何かトラブルがあったときに、すぐに状況を把握してフォローに入れるようにしたいと考えました。まだそうした場面は起きていませんが、問題が起こる前から備えができている状態をつくれたと思っています。
――Notta導入にあたり、社内向けのマニュアルも丁寧に作られていると伺いました。工夫された点を教えてください。
中本様:もともと私はヘルプデスク業務を担当していたので、Nottaに限らず、いろいろなツールのマニュアルを作ってきました。
一番意識したのは、初めて使う人がその通りに追えば進められるように作ることです。使いはじめは、「知らない画面が出てきた」という問い合わせがどうしても出てくるので、そうした迷いをなるべく減らしたいと考えました。
1画面ずつスクリーンショットを撮り、「この画面が出たらこのボタンを押す」というテキストとともに押す場所を赤丸で囲んで、操作に迷わないようにしています。必ず設定してほしい項目については、なぜその設定が必要なのかも添えて、最初から順番に進めていく中で自然と設定してもらえる構成にしています。
中本様が作成されたマニュアルの一部
蓄積された 声を、 社内 の AI や 営業活動 につなぐ 『ハブ』に
――今後、Nottaに蓄積された会議の記録をどのように活かしていきたいですか。
髙橋様:Nottaにはデータが蓄積されているので、当社が使っているAIからそのデータを参照できれば、活用の幅はさらに広がるはずです。
別のツールを導入して、そこにもデータがたまっていく状態になると、活動ごとにデータが分散してしまいます。そうした事態は避けたいので、今根付いているNottaを起点にデータを集約しながら、用途に応じてツールを使い分けられる環境をつくっていけるといいですね。
――最後に、DX推進や社内へのツール浸透に悩む方へ、メッセージをお願いします。
中本様:活用が進んだ一番の理由は、実際に使っている様子を見せたことだと思います。
私たちが一方的に「使ってください」と言うのではなく、実際に営業部門で働いているDX推進室の兼任メンバーやDX委員会のメンバーが使っている様子を見せて、「こういう使い方をしているよ」と伝えてくれた。それがすごく大きかったですね。自分たちだけでやろうとせず、協力してくれる人を見つけることが大事だと思います。
髙橋様:私が意識しているのは、とにかくメリットを伝え続けることです。
「Nottaを使うとこれくらい速くなる」ということを、わかりやすく示すことに徹しています。どんなツールにも費用はかかりますが、それを上回る効果があるからこそ導入するわけですから、「自分たちの仕事がどう変わるのか」を目に見える形にするようにしています。社内では「自分はITベンダーなのか」と思うくらいです(笑)。
また、社内のメンバーがNottaの担当者の方と直接話す機会を持つと、伝わり方がかなり違います。営業やCSの皆さんには何度も足を運んでいただきましたが、そうした支援があったからこそ、ここまで広げられたと感じています。
左:Notta株式会社 営業 西川 優
右:Notta株式会社 CSM 劉 姝

株式会社 スペース
各部署で議事録ツールの活用が広がり、全社で共通のツールを選ぶ段階に来ていた。
議事録の作り方が人によって異なり、打ち合わせの倍近い時間をかけることもあった。
重要な会議以外の社内会議の記録も、残していきたいと考えていた。
5つのサービスを比較し、使いやすさと価格のバラン スを評価してNottaを選定。
約250名で3カ月間のトライアルを行い、その効果を経営陣と共有。
組織構成に沿ったワークスペース設計と、迷わず使えるマニュアルで全社に展開。
議事録作成時間が約50%短縮。
社内会議の記録も、手間をかけずに残せるように。
ツールの整理が進み、会社として一元的に管理できる体制を整えている。

