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「海外就職を検討したいけれど初めてでよくわからない?」
「海外就職はある程度のスキルやノウハウがないと厳しいのではないか?」
「海外と国内とで就職活動に違いはあるのか?」
このような不安や疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。特に初めての海外就職の場合、わからないことが多く、無事に就職できるか不安ですよね。そんなときは事前に海外就職のポイントや流れなどを押さえることで、不安を少しでも取り除き、就職に対して自信を持っておきましょう。
今回は「海外就職」に焦点を当て、その概要や方法、日本の就職活動との違い、メリット・デメリット、向いている人の特徴、考慮すべきポイント、国の選び方、就職しやすい職種、準備から就職までの流れ、役立つ翻訳ツールなどについて解説します。
1つ目は、海外企業に日本から直接エントリーする方法です。渡航先や渡航期間、職種を自由に選択できるメリットがあります。現地採用の場合、ビジネスレベルの語学力や職種ごとに専門スキルやノウハウが必要になるでしょう。
2つ目は、転職エージェントを活用する方法です。日本には、特定の国や地域に強みを持つ転職エージェントが多数あります。求人の紹介や応募先との仲介などをサポートしてくれるので、海外就職が初めてだという方におすすめの方法です。
3つ目は、海外留学後に現地で就職する方法です。語学留学や専門留学など各々で高めたスキルやノウハウを活かせるので、就職先を見つけやすいでしょう。
4つ目は、ワーキングホリデー制度(※)を活用する方法です。滞在や学習、就労など現地での生活を総合的に体験できます。この期間にできる仕事はアルバイトやインターンシップのみですが、将来性が見込まれ、ワーホリ後に正社員として雇用されるケースも多いです。
※二国・地域間の取決めなどに基づき、各々が相手国・地域の青少年に対して旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度
5つ目は、ノマドワーカー(※)として働く方法です。主にエンジニアやライター、動画編集者などパソコンやスマートフォン、タブレットなどで完結する仕事で生計を立てます。時間や場所を問わず業務に着手できるので、ワークライフバランスが取りやすく、海外を拠点として就労したい方におすすめの方法です。
※定住地やオフィスを持たず、カフェやコワーキングスペース、インターネットカフェ
などで時間や場所を問わず自由に仕事をする労働者
6つ目は、海外に支社や拠点を展開する国内企業に就職し、スキルとノウハウを磨いてから海外に赴任する方法です。企業ごとに差はありますが、海外赴任は海外勤務手当などの各種手当や住宅貸与などの福利厚生といった待遇が良い傾向にあります。
海外では基本的に新卒採用や中途採用などの一括採用がなく、条件に適した人材を1年中募集している傾向にあります。また、インターンシップが重要視される傾向が強く、そこから正社員として雇用されるケースもあります。そのため、いかに自分が保有するスキルやノウハウを企業にアピールできるかが就職活動を成功させるポイントになるでしょう。
日本では新卒採用や中途採用などの一括採用が主流です。具体的なスキルやノウハウの有無より、人材の将来性に期待して採用する傾向にあります。また海外企業と比べて日本企業の研修制度はとても手厚いです。終身雇用における年功序列の考え方も強く、基本的に同じ企業で長く働くほど給与水準が上がる企業が多いです。
ここでは、メリットについて4点解説します。
日本国内でも外国語学習は可能ですが、現地の人に囲まれた環境で生活したほうがより実用的なスキルやノウハウが身につきます。また身につけたスキルやノウハウは、日本に戻って働く際も有用です。
海外就職をすると、異なる文化や風習を持つ人達との交流が増えます。考え方や視野が広がり、さまざまな視点で物事を考えられるようになるので、独創的な発想でビジネスチャンスを掴める可能性が高まるでしょう。
外貨を稼ぐメリットは、主に急激な為替変動のリスクを回避し、資産の安定性を確保できる点です。仮に日本円の価値が国際的に低下するような事態が起きても、外貨を所有して資産を分散させておけば破産のリスクを軽減できます。
海外は多くの国が他国と地続きになっており、容易に行き来しやすいです。中には出入国手続きが必要ない国もあるので、さまざまな国へ渡航しやすいという点もメリットと言えるでしょう。
ここでは、デメリットについて4点解説します。
海外には、日本のように充実した研修制度を実施する企業は少ないです。ある程度のスキルやノウハウを持っていることを前提に採用され、仕事をしながら自ら成長していくスタイルが主流なので、教えてもらうことを前提に就職をするという考えはやめましょう。
海外企業は、日本企業に比べて福利厚生が少ない傾向にあります。例えば、交通費が出なかったり、社会保険の保障が少なかったりなど。海外で就職する際は、ある程度の貯金や金銭管理を意識する必要があるでしょう。
海外は基本的に実力主義の文化なので、仕事で結果を残せないとリストラされる可能性があります。いつまでも安定して働き続けられるという考え方はやめ、常に高い向上心を持ちながら働くことを意識しましょう。
海外で就職する場合、海外で働くための就労ビザ(※)が必須です。例えば、海外で転職する場合、転職先では残りのビザの期間しか働けなかったり、ビザの期限が切れてしまうとどんなに優秀な人材でも採用されなかったりなどの可能性が考えられます。就労ビザの更新に毎回手間がかかるという点はデメリットですが、決して忘れてはいけないポイントです。
※就労可能な「在留資格」の呼称
ここでは、海外就職に向いている人の特徴について2点解説します。
海外就職の求人に応募してくる方は、日本人だけではありません。当然現地の方達も含めた競争になります。就職後も自分のスキルや成果をアピールしないと報酬や労働条件が上がりにくいです。就職活動やその後の活動を有利に進めるという観点から、自己アピールが積極的にできる人は海外就職に向いていると言えるでしょう。
海外で就職をすると職場の環境だけでなく、言語や風土、文化など生活環境も大きく変わります。仮にスキルやノウハウが高く、優秀な人材だとしても、慣れない環境でストレスを感じ、100%のパフォーマンスで働けないということもあるでしょう。そのため、慣れない環境でもストレスを感じにくい人は海外就職に向いていると言えるでしょう。
海外ではその国ごとにさまざまな条件が異なります。ここでは海外就職で考慮すべきポイントや国の選び方について4点解説します。
海外で正式に就職する場合、就労ビザの取得が必須です。就労ビザを取得するには、現地国ごとに定められた条件をすべてクリアする必要があります。
取得難易度は国ごとに異なりますが、例えばアメリカでは、以下のような条件が定められています。
4年制大学以上の学位かそれ相当の実務経験があること。大学の1年間が3年間の実務経験とみなされ、短大卒の場合は6年間、高卒は12年間の実務経験が必要です。有効期間は通常3年で、最長6年まで延長できます。
就職先が決まった場合、実際に現地で生活することになります。国ごとに異なりますが、世界には治安や衛生、生活環境が悪い国もあります。国選びの際に必ず考慮したいポイントと言えるでしょう。
親日国の場合、日本人に対して好意的な態度で接してくれる場合が多いので、日常生活がしやすい傾向にあります。街中にも日本に関係するお店やレストラン、看板、広告などがあるので、自然と親近感が湧きやすいです。日常生活の充実度は、仕事の質にも影響してくるので、考慮したいポイントと言えるでしょう。
例えば、現地で直接就職する場合、現地の通貨で給与が支払われるので、物価水準が高いと給与水準も上がる傾向にあります。一方、日本企業から海外支社に赴任する場合、給与は日本円を基準に支払われます。国選びの際には、希望の生活水準に応じて、現地の物価水準も考慮するとよいでしょう。
ここまでの解説を踏まえて、以下では海外就職しやすい傾向にある職種について10選ご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
日本語教師として就職すると、海外の語学学校などで日本語を教えることになります。日本語教師であれば、日常会話程度の現地語スキルでも就職のチャンスがあるでしょう。必須の資格はありませんが、多くの求人には「日本語教育能力検定試験」への合格や、養成講座の修了、実務経験などの条件が定められています。
ITエンジニアとは、システムエンジニアやプログラマーなど主にコンピューターやソフトウェア技術を活用して業務を行う仕事です。ITエンジニアに必要な各種プログラミングスキルは世界共通なので、すでにスキルやノウハウを保有している人であればどの国でも活かせます。また、専門職として扱われるので、就労ビザの取得もしやすいでしょう。
海外企業だとしても、日本人からの問い合わせはゼロではありません。この場合、日本語で対応できる方が必要です。基本的に日本語で対応することになるので、流暢な現地語スキルは必要ありません。資格や経歴も必要としないので、比較的海外で就職しやすい職種と言えるでしょう。
日本人観光客のツアーガイドも需要があります。日本人観光客を対象とする場合、流暢な現地語スキルは必要とせず、日常会話レベルの語学力で問題ありません。ただし、歴史や文化、レストラン、名産品、お土産などに関する現地の情報は収集しておく必要があるでしょう。主な業務内容は、観光地の案内や出迎え、ホテルのチェックインなどさまざまです。
飲食店での接客は、比較的求人数が多い傾向にあります。特に、日本食を売りにするレストランには、多くの日本人観光客が訪れるので、日本語での接客を必要とするシーンも多いです。日常的な現地語スキルがあれば働ける求人が多いので、初心者でも働きやすい職種と言えるでしょう。
たくさんの日本人観光客が宿泊するホテルのスタッフも需要があります。日本語を用いて接客する機会が多いので、現地語のスキルはそれほど必要ありません。主に接客や清掃、食事提供、フロントスタッフ、ベルスタッフなどの業務を行います。
「ヘルシーで美味しい」という理由から外国人に人気の高い和食は、世界的に注目を集めています。そのなかでも寿司は日本を代表する和食の1つです。海外では、本場の味が知りたいと「日本人が握った寿司」に一定の需要があります。寿司職人としてのスキルやノウハウがあれば、さまざまな国の多くの現場で重宝されるでしょう。
通訳者・翻訳者には、日本語と現地語の細かいニュアンスの違いまで汲み取り、伝えるスキルが必要です。医療や放送、スポーツなど、専門性の高い領域で働く場合は語学力に加えて専門知識も要求されます。初めての海外就職としては少しハードルが高い職種と言えますが、語学力に自信がある方はチャレンジしてみるとよいでしょう。
日本人の客室乗務員を採用する海外の航空会社は多数あります。定期的に採用活用を行っているわけではありませんが、機内通訳のみの採用や、欠員が出た場合の臨時採用などは一定数あります。国内線での実務経験がある方が好まれる傾向にあり、そのスキルやノウハウが問われます。
留学先の手配や学校の入学手続きなど、留学に関するサポートをする職種として留学エージェントも需要があります。進路相談や生活に関すること、現地での悩み相談などその仕事内容は多岐にわたります。要求されるスキルは、留学を含む海外での滞在経験です。
海外での生活は、日本と大きく異なります。渡航目的が曖昧だと就職活動のモチベーション維持は困難です。「なぜ海外で働きたいのか」「なぜ海外でなければならないのか」などその理由や目的、必然性をある程度明確にしておきましょう。面接でも聞かれる可能性があります。
海外就職をする前に現地の情報収集は必要不可欠です。働き方や給与体系、法律、風習、治安、生活環境は国ごとにさまざまです。インターネットで検索してみたり、現地で働いたことのある人から話を聞いたりするなど情報収集を怠らないようにしましょう。
海外就職では、語学力や資格、実務経験、専門性などが重要な採用ポイントです。自身のキャリアを確認し、「どのような仕事ができるのか」「どのような仕事なら能力を最大限発揮できるのか」を客観的に分析しましょう。
海外で就職する際は、就労ビザが必須です。就労ビザの種類や取得条件、難易度は国ごとに異なります。希望する国の就労ビザの取得条件を確認し、自分が満たしているかを確認しましょう。
国ごとに異なりますが、履歴書や卒業証明書、前職からの推薦書などの提出が必要になる場合があります。気になる企業のホームページを確認したり、企業へ直接問い合わせたりなどして情報を収集し、必要であれば準備しましょう。
気になる企業の求人情報を随時チェックし、タイミングを逃さないようにしましょう。
面接では自分の強みや海外で働きたい理由、将来のキャリアプランなどを答えられるようにしておきましょう。
就職する企業ごとに異なりますが、採用から仕事開始までにはおおよそ3〜4ヶ月ほどかかります。その期間に海外転出届けや社会保険、年金、住民税などの所定の手続きを済ませましょう。
(出典:Notta)
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海外企業の労働時間は、国や企業ごとに大きく異なります。気になる企業のホームページを確認したり、企業へ直接問い合わせたりなどして情報を収集しましょう。
なお以下の参考サイトによると、ヨーロッパや東南アジアは日本より労働時間が少なく、アメリカや韓国は日本より多い傾向にあることがわかります。
1 位 | コロンビア | 年間2,405 時間 |
2 位 | メキシコ | 年間 2,226 時間 |
3 位 | コスタリカ | 年間 2,149 時間 |
4 位 | チリ | 年間 1,963 時間 |
5 位 | 韓国 | 年間 1,901 時間 |
… | ||
12 位 | 米国 | 年間 1,811 時間 |
… | ||
30 位 | 日本 | 年間 1,607 時間 |
(参考:世界の労働時間 国別ランキング・推移「2022年 年間労働時間」)
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今回は「海外就職」に焦点を当て、その概要や方法、日本の就職活動との違い、メリット・デメリット、向いている人の特徴、考慮すべきポイント、国の選び方、就職しやすい職種、準備から就職までの流れ、役立つ翻訳ツールなどについて解説しました。
初めての海外就職は不安が多いかと思いますが、国や職種を正しく選べば問題なく就職できます。また海外では、基本的に「即戦力」になる人材が好まれる傾向にあるので、国内でスキルやノウハウを磨いてから海外就職にチャレンジする方法も検討すると良いでしょう。
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