逐語録とは？キャリアコンサルタントが覚えておくべきテクニック

逐語録の学習は、キャリアコンサルタントの資格を取得するうえでとても大切です。

キャリアコンサルタントはクライアントとのコミュニケーションを何度も行います。

クライアントの目標や悩み、期待に対して的確なアドバイス、ソリューションを届ける過程において、逐語録は多くの場面で活用できる効果的なスキルです。

本記事では、逐語録がどのようなものでなぜ重要なのか、効率的な作成方法やコツを解説します。

キャリアコンサルタントの資格取得を目指したり、キャリアコンサルタントとしてのスキル向上を目指したりしている人にとって、本記事が有益であれば幸いです。

逐語録とは

会話内容をそのまま文字に起こして記録すること、または記録された文章のことを逐語録と呼びます。

「逐語」とは、一つひとつのことばという意味であり、それを記録するということば「逐語録」は、会話内容のことば一つひとつを詳細に記録したものです。

そのため、公的な場所において利用されることが多く、正確で丁寧な記録を作ることができるスキルが求められます。

キャリアコンサルタントにおいては、養成講座などでよく逐語録の学習が含まれているなど、逐語録の作成スキルは重要なポイントです。

コンサルティング中に話したアドバイスや質問内容、クライアントの反応などを詳細に記録することで、後に行う分析や改善で資料として役立てることが可能です。

キャリアコンサルタント試験における逐語録のメリット

キャリアコンサルタントの受験を控えている方が逐語録の作成に慣れておくことには、以下のようなメリットがあります。

聴解力の向上

逐語録を作成する以前に、会話内容を正確に聞き取る必要があります。

キャリアコンサルタントとしてクライアントの話を正確に理解し、同時に考察できる能力は重要であるため、聴解力が向上することはとても大事です。

記録スキルの向上

会話内容を素早く理解し情報を正確に記載していくスキルは、話を聞きながら記録をしていく上で重要です。

キャリアコンサルタントはクライアントと話す機会が多いため、多くの場面で役に立つスキルです。

コミュニケーション能力の向上

逐語録を作成し見返すことで、クライアントとの会話内容を詳細に振り返ることができ、より効果的なアドバイスやソリューションを提供することができます。

逐語録を作成する際に、クライアントの表情や感情を記録しておくことで、自身の発言にどのような反応をしていたか振り返ることも可能です。

分析能力の向上

上述しているように、自身の発言にどのような反応をしていたかを振り返ったり、会話の中で重要なポイントがどこであったか再確認したりすることで、今後どのようなアドバイスやソリューションを提供していくか分析することができます。

キャリアコンサルタントに限らず、コンサルティングを生業とするならばとても大事なスキルです。

自己消化と改善

逐語録を作成することで、どのような会話の流れの中でアドバイスや質問をしたのか明示的に確認することができます。

それにより、反省点や問題点、改善点などがないかを見いだすことができ、自身の評価を行ったり改善を行ったりできるでしょう。

法的なエビデンスの作成

コンサルティングの場では、何を話し合い、どのようなアドバイスを行ったかなどを正確に記録しておくことで、後に法的・倫理的な問題が発生した際にエビデンスとして提出することも可能なため、とても重要です。

逐語録の作成方法とコツ

逐語録の作成には多くの労力を必要とします。

そのため、逐語録の作成に慣れていないばかりに多くの時間を取られて、本来の業務や学習に充てる時間が減ってしまうこともあります。

本項では効率よく逐語録が作成できる方法やコツを紹介します。

逐語録の作成方法

1．記録用機器の準備

逐語録が必要な場に赴く前に、必要なものを準備しておきましょう。

デジタルレコーダーや録音アプリをDLしたスマートフォンを準備し、事前に可動テストも行います。

当日メモを取る場合はペンやノート、パソコンを利用して記録を取るのであればパソコンの用意も忘れずに。

2．会話内容の記録

事前に準備した録音機器を利用し録音をしつつ、必要ならメモを取ります。

リアルタイムで逐語録を作成するのは会話に集中できなくなる可能性があり、労力もかかるためあまりおすすめできません。

3．逐語録の作成

録音データをもとに逐語録の作成を行います。

発言内容を話者ごとに分けて記載し、音声だけでは分からないクライアントの表情や仕草なども記載していくことが大事です。

そのため、逐語録の作成を行うのは自身の記憶が新しいうち、可能ならば24時間以内に作業を行うことをおすすめします。

逐語録を作成する際は、文章もある程度整えておくことで、可読性も高まるでしょう。

守秘義務に該当する内容が含まれている場合は、事前にクライアントに逐語録を作成する際にマスクをかけるのか、もしくは削除しておくのか確認しておくのがよいです。

4．編集・確認

逐語録の作成が完了したら、一度作業を終了することが重要です。

時間的に余裕があるのであれば何時間か間を置き、再度作成した逐語録を読み返して、文章におかしなところはないか、文章の構造は読みやすいか、不必要なところは削除しているかなどを確認、編集してください。

時間を空けてから再度確認することで、より客観的に自身が作成した文章を見直すことができるでしょう。

逐語録を作成する際のコツ

ひと昔前までは、会話に参加しつつ速記などで素早く逐語録を作成する必要がありました。

しかし現在では、利用できるテクノロジーが多く存在しています。

例えば録音では、デジタルレコーダーや、スマートフォンにDLできる録音アプリなど、高品質な録音が行えるデジタル機器をぜひ活用してください。

録音データから逐語録を作成する際は、音声認識ソフトを利用することをおすすめします。

AIによる音声認識ソフトなども利用することができ、その精度も日進月歩の勢いで上昇しています。

人の目による修正は必須ですが、効率化を図るためにはぜひ導入したいソフトです。

AI文字起こしツール「Notta」

AI技術の進歩により、AIに音源を聞き取らせ、自動的にテキスト化するサービスを提供している企業が増加しています。

しかし、AIの文字起こし精度は100%ではないため、必ず人の手による修正が必要となります。だとしても、文字起こしツールを導入することで全体的な作業効率は上がるため、今後必須となるツールと言っても過言ではありません。

本項では自動文字起こしツール「Notta」を紹介させていただきます。

Nottaは高精度の音声認識とAI要約機能を搭載した文字起こしサービスです。Web版・アプリ版どちらにも対応し、ご自身でお持ちのノートパソコンや携帯電話をそのままデバイスとして使用できます。

文字起こしの際の話者分離を自動で行ってくれるため、逐語録を作成する際に大いに役立ちます。

人の手でテキスト内容を確認する必要はありますが、30分前後の音源であれば、ものの2，3分でテキスト化できるため、作業時間を大幅に短縮することに繋がります。

ぜひ一度逐語録作成時のツールのひとつとして、利用してみてください。

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Nottaは日本語に特化した国内最先端AI音声文字起こしツールです。

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逐語録の活用方

逐語録は公的な場面でよく利用され、その用途も広範です。

いくつかの例を以下に提示します。

• キャリアコンサルティング

キャリアコンサルタントとしては、クライアントとのコミュニケーション内容を逐語録として記録し、それをもとに具体的なアドバイスやソリューションを提供することがあります。逐語録を見返すことで、クライアントのニーズや悩みをより深く理解し、より効果的なサポートを行うことができるでしょう。

• 会議やインタビューの記録

逐語録は会議やインタビューの記録によく使用されます。報告書の作成や記事の作成の際に、会話内容を読み返すことでより詳細に作成することが可能です。

• 法的文書

逐語録はことばを一つひとつ全て記録するため、裁判や契約交渉の場においてとても重要な記録方法です。作成された逐語録が後に証拠として使用されることもあります。

• 研究や分析

マーケット調査などにおいても、インタビューや対話内容を分析するために逐語録を作成することが多いです。

• 記者会見や公的な発表

記者会見や政府の公的な発表の場では、発言内容を詳細に記録する必要があるため、逐語録を使用して記録を行うことが多いです。作成された逐語録をもとに、報道機関などが一般公開向けの文章を作成することがよくあります。

• 教育やトレーニング

スピーチやプレゼンテーションの練習に逐語録を用いることで、改善点や問題点を洗い出すことができるでしょう。

よくあるご質問

キャリアコンサルタントとは国家資格ですか？

キャリアコンサルタントは国家資格であり、資格を所持していなければキャリアコンサルタントと名乗ることはできません。試験に合格後、国が指定する登録機関へ登録が必要で、5年間に1回の更新期間も定められています。

逐語録とは何ですか？

A.逐語録とは、会話内容をそのまま文字に起こして記録すること、または記録された文章のことを指します。

キャリアコンサルタントになるにはどのくらい勉強すればいいですか？

キャリアコンサルタントの資格取得のためには、養成講座での学習が150時間、学科試験の対策が150時間前後必要とされています。合計で半年前後の期間の学習が必要とされています。

キャリアコンサルタントの偏差値はいくつですか？

キャリアコンサルタントの偏差値は52に位置付けられています。キャリアコンサルタントの合格率は50〜60％を推移しており、しっかりと学習をすれば初心者やキャリアコンサルタント未経験者でも十分合格が可能なレベルです。

逐語録のメリットは？

逐語録は会話内容のことば一つひとつを全て記載するため、自身が相手とどのような会話をしていたか、どのようなことばを選んで使っていたか見直すことができます。相手の表情や仕草も記載しておくことで、どのような反応をしていたか確認することができ、改善点や問題点を見つけるのにも役立ちます。

まとめ

本記事では逐語録がどのようなもので、なぜキャリアコンサルタントは取得しておいたほうがいいスキルなのか、メリットや活用方法を踏まえつつ紹介します。

逐語録はキャリアコンサルタントを目指す人、キャリアコンサルタントのスキルを向上したい人は積極的に学び、活用すべきものです。

効率よく逐語録を作成することで、クライアントの悩みやニーズ、自身のミスなどを振り返ることができ、更なるアドバイスやソリューションを届けるための助けになるでしょう。

逐語録を効率よく作成するための学習には多くの時間を費やす必要がありますが、自身の成長を促すことができるため、ぜひ一度学習してみてください。